ゆーなかブログ

理学療法士1年目になります。ブログを通じてインプットした知識をアウトプットしていきたいと思います!

自律神経過反射について

自律神経過反射(Autonomic Dysreflexia:AD)

 

内臓神経が障害されるTh5以上の脊髄損傷者のほとんどでみられる合併症である。

 

症状

鳥肌、発汗、顔面紅潮、徐脈、血管攣縮、高血圧

 

原因

膀胱の充満、カテーテルの詰まり、腸の過膨張、皮膚の感染症、褥瘡などが刺激となり発生する

 

対処法

臥位の場合は、頭部を挙上し血圧を下げる。

原因を見つけ、取り除く。

 

メカニズム

自律神経過反射(AD)は、膀胱貯留などの損傷レベルより下部に刺激があった場合に発生します。その刺激は、損傷レベルまでの脊髄へ神経インパルスとして伝達されます。しかし、その神経インパルスは、脊髄損傷レベルで遮断され脳までは届かず、自律神経の交感神経系の活動を強める反射が起こり、損傷部位以下のレベルでは血管攣縮や高血圧などの交感神経優位の症状が現れる。

血圧上昇は、大動脈弓や頸動脈洞に圧受容器が血圧上昇を感知して延髄の血管運動中枢に血圧を下げる為に、HRの低下させる。また、血管拡張をさせるような指令も送るが、損傷部位以下への脊髄には伝わらないため、損傷部位以上での鳥肌、発汗などの副交感神経優位の症状が出現する。

 

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引用文献 中枢神経障害理学療法テキスト 南江堂