腱板断裂(rotator cuff tear)のMRI所見について
腱板断裂(rotator cuff tear)について
目次
腱板断裂について
40歳以上の男性に好発する。疼痛などの症状がなくても部分断裂がある場合もある。
最も損傷されやすいのは棘上筋となっている。
腱板断裂のMRI所見について
腱板断裂はMRIのT2WIにて筋腱の連続性が不整、もしくは高信号となっている。
断裂部にT2にて高信号となるのは、損傷部の滑液包に液体貯留がみられるため。
下の写真の場合では、棘上筋腱の連続性の不整がみられ、高信号となっている。
”MRI Images Showing Torn Rotator cuff"
腱板筋の整形外科的テスト
棘上筋の評価
empty can test (thumb down)
基本肢位は肩甲骨面上(肩挙上45°)で、母指を下向きにした状態で
肩挙上に対して抵抗をかけて判定する。
full can test (thumb up)
基本肢位は肩甲骨面上(肩挙上45°)で、母指を上向きにした状態で
肩挙上に対して抵抗をかけて判定する。
肩甲下筋の評価
lift off test
結滞肢位(手の甲を背中につける)で手の甲を背中から離すように
持ち上げることができるかを判定する。
belly press test
結滞姿勢がとれない人に対して有用となる。
手の平を腹部に置いた状態で、腹部を圧迫するように指示した時に
肘関節が前方に移動するのに対して抵抗をかけ筋発揮を確認する。
棘下筋・小円筋の評価
Horn blower's test
端座位の状態から、手を口元につけるように指示した時に
肘を高く挙げずに、肩関節の外旋によって手を口元に近づける
ことができるかを確認する。
特に小円筋の筋力低下を反映したテストである。