ゆーなかブログ

理学療法士1年目になります。ブログを通じてインプットした知識をアウトプットしていきたいと思います!

肩甲上腕関節における静的安定機構

関節包および関節上腕靭帯

関節包前方部の中でも肥厚した部位は関節上腕靭帯といわれる。

上方から上関節上腕靭帯(SGHL)・中関節上腕靭帯(MGHL)・下関節上腕靭帯(IGHL)がある。

 

SGHLの近位付着は、上腕二頭筋が付着している前で関節上結節付近である。遠位では、小結節の上で上腕骨解剖頸に付着している。下垂位での上腕骨頭の前方、下方移動、下垂位での外旋、内転にて緊張する。

 

MGHLの近位付着は、関節窩前縁の上および中面に広く付着する。遠位では、解剖頸の前面に沿って付着する。45〜60°外転位での上腕骨頭の前方移動にて緊張する。

 

IGHLの近位付着は関節唇を含む関節窩の前下縁の周辺である。遠位では、解剖頸の前下縁から後下縁に広く付着している。

前方線維は、外転、90°外転位での上腕骨頭の前方移動、90°外転位での外旋

腋窩陥凹は、外転

後部線維は、外転、90°外転位での内旋にて緊張する

 

IGHLの前部線維は、関節包の中で最も強力で分厚い部分であり、投球動作時などの外転・外旋位で特異的にストレスがかかる。頻繁にこの動作を繰り返すと、前部線維束は過伸張あるいは断裂する。

また、肩関節前方脱臼においても損傷が生じやすく、肩関節の前方不安定が生じやすい。

 

参考文献 筋骨格系のキネシオロジー P156〜157