ゆーなかブログ

理学療法士1年目になります。ブログを通じてインプットした知識をアウトプットしていきたいと思います!

Kager’s fat pad(KFP)について

Kager’s fat pad(KFP)について

 

Kager’s fat pad(KFP)は、アキレス腱と長母趾屈筋腱と踵骨に挟まれた三角形の空間に存在する脂肪組織である。この脂肪組織は①アキレス腱関連領域、②長母趾屈筋関連領域、③踵骨滑液包ウェッジの3つに分けられる。

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それぞれの領域に役割があり、アキレス腱に入り込む血管の保護、底屈中の滑液包ウェッジの運動への寄与、滑液包内の圧変化の調整を行う作用を有する。脂肪組織は、他の軟部組織と同様に、概ね2週間程度の固定、非荷重などの環境にさらされると、萎縮や線維増生などの組織学的変化が生じる。

その予防には、関節固定肢位はほとんど影響せずに、足趾の自動運動によるアキレス腱周囲の軟部組織の柔軟性および滑走性の維持が非常に重要となる。

 

Kager’s fat pad(KFP)はエコーを用いて動態を評価することが可能となっているが、柔軟性を定量的に評価する方法は存在しない。そのため、アキレス腱の深部を徒手的に把持し、内外側方向に圧迫することでKager’s fat pad(KFP)の柔軟性を評価する。柔軟性低下があれば圧痛を認めることも多い。